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2026年春 建築塗料・塗装特集

有名シルバーさん活用戦略発動

近隣市場で絶対王者目指す

木塗協

「住宅塗装リフォームの市場は明らかにフェーズが変わった。集客に関しても従来の手法が通じなくなった」と木造住宅塗装リフォーム協会(木塗協)代表理事の古畑秀幸氏(写真)。そうした中、木塗協は「有名シルバーポスティング」と称した新たな集客手法を発動し、地域との強くて太い関係づくりに乗り出す。自社の近隣のミクロの市場で絶対的王者の地位を獲得し、事業を永続させるのが狙いだ。


「折り込みチラシの反響率が激減し、ネットによる集客も全く頼りにならなくなった。どのようにお客さんを見つければいいのか、正直、行き詰まっている」と話すのは、ある塗装店の経営者だ。

この30年間、需要を支えてきた団塊の世代の施主層が一気に市場から退出し、構造変化の波にさらされている住宅塗り替え市場。高い所得、豊かな貯蓄、旺盛な消費が特徴の団塊の世代は、チラシを打てばすぐに反響があった。 

しかし施主層の中心が団塊の世代のジュニア層へと世代交代が進んだ今は、かつての10分の1程度と言われるまでに反響率が低下。ネットによる集客にしても、SEO対策やMEO対策、SNSの運用など手法が多様化するにつれて効果も分散、確度が落ちている。

施主層の世代交代に加え、外壁基材の高性能化により塗装メンテナンスを要しない住宅も増えている。こうした構造変化の中で塗装需要が縮小。その営業の第一歩である集客の手法も変化を迫られている。

シルバー人材ポスティング発動

そうした中、新たなアプローチで「真の地域密着」を実現し、盤石の集客効果と高利益経営を目指そうとしているのが、「木造住宅塗装リフォーム協会(木塗協)」だ。塗装店など住宅外装リフォーム事業者168社で組織している団体で、会員の経営力や技術向上に向けたさまざまな施策を実践、精力的な活動を続けている。 

「住宅塗装リフォームの市場は明らかにフェーズが変わり、集客に関してもこれまでの手法が通じなくなった」と木塗協の古畑代表理事。折り込みチラシやネットなどによる、不特定多数を対照とした広範な告知から、「自社の周辺のミクロのエリアで圧倒的に知名度と信用度を上げ、自社周辺の需要を囲い込む戦略に切り替える必要がある」と指摘する。

「需要が減少しているとは言え、それでも統計的に見ると1.2%ほどのお宅が塗り替えを実施している。例えば、自社の周辺1万件に絞れば年間で120件。まずはそこでトップシェアを目指すべき」と小規模塗装店がとるべき方策に言及する。
 そこで打ち出したのが、地域密着への新たなアプローチ。その1つが「シルバー人材によるポスティング戦略」だ。「町内会の役員さんや、商店のご隠居さん、役所勤めをリタイヤした人など近所で有名なシルバーさんに自社のチラシのポスティング要員になってもらい、近隣との"赤い糸の連鎖"をつくる活動」と説明する。

ここでは、「売り込み」が透けて見えるポスティングではなく、「地域で有名なシルバーさん=知っている人からの信頼できるお役立ち情報」を前面に打ち出し、ポスティングすることがポイントだという。

点検商法による詐欺行為の横行やリフォームを装った押し込み強盗など地域を脅かす事案が頻発している中、「安心安全、信頼できるリフォーム事業者であることを打ち出せるのが当協会会員の強み」と強調。

木塗協が国土交通大臣認定の住宅リフォーム事業者登録団体であること、警視庁も同団体の会員会社を安心して相談できる事業者として推奨していることが、「リフォームを検討している人には業者選びに際しての最大のお役立ち情報であり、木塗協会員会社のアドバンテージでもある」と説明する。

ポスティング要員に関しては、各地のシルバー人材センターを活用するなどして確保。「社会貢献をしたいという元気なお年寄りはたくさんいるので、そうした人たちのやりがいづくりと、地域の安心安全をリンクさせるビジネスを確立できれば、近隣との赤い糸の連鎖ができ、リフォームの引き合いが集まるポジションを築ける」と地域密着の新たなアプローチに言及する。

高額受注への誘導で財務力強化

こうした活動と並行して木塗協が進めるのが「家を大切にするお客様とマッチングし、高額受注を達成する方向性」だ。自宅の長寿命化と資産価値向上を要望している施主とマッチングし、通り一遍の塗り替え提案を超えたワンランク上の外装リフォームへ誘導する戦略だ。

その手段として活用するのが、同協会が商標登録を済ませている「住まいる健診」。国交省のインスペクションに沿った住宅の劣化診断と、デジタル機器を使った外壁・屋根の精密診断で、その家の健康状態を客観的なデータで提示。それに対するメンテナンスとリフォームプランを提案して、説得力と納得度の高い外装リフォームに誘導する方策だ。

「有償のサービスのため本気度の高いお客様とマッチングするフィルターにもなる」と有効性を説明。「物件数を追うのではなく、工事当たりの利益率を高めて財務力を養うのも今後は必須」とし、会員会社を誘導する。


古畑秀幸代表理事
古畑秀幸代表理事
3月の会員向け研修でも「有名シルバーさんポスティング」を説明した
3月の会員向け研修でも「有名シルバーさんポスティング」を説明した

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